自動売買で役に立つトレンド相場かどうか判断する方法を見つけ出したので共有します

今日は、僕が、自動売買で役に立つトレンド相場かどうか判断する方法を見つけ出したので共有します


1. トレンドを見極める目的

自動売買(システムトレード)は、トレンドが発生している時に大きく利益を伸ばす仕組みです。
逆に、レンジ(横ばい)相場で同じ設定のまま運用すると、ダマシによって損失を繰り返します。

したがって「いまがトレンドかどうか」を自動判定できるようにすることが、自動売買を長期的に安定させる鍵になります。


2. トレンド判定の基本構造

判断基準はシンプルに「時間足 × EMA20 × ローソク足の終値の位置」で構成します。

EMA(指数平滑移動平均線)とは?

直近の値動きを重視して平均を取る線で、トレンドの傾きを視覚的に捉えるための指標です。
EMA20=過去20本分の価格を基にした“短中期トレンド”を示します。


3. 上昇トレンドチェックリスト

タイプ 条件 時間足 チェック内容
デイトレ 短期 1時間足 ① 5本連続で終値がEMA20の上② EMA20が5本連続で上向き
スイング 中期 4時間足 ① 5本連続で終値がEMA20の上② EMA20が5本連続で上向き
スイング長め 長期 日足 ① 5本連続で終値がEMA20の上② EMA20が5本連続で上向き

→ この3条件すべてを満たしたとき、「強い上昇トレンド」。


4. 下降トレンドチェックリスト

タイプ 条件 時間足 チェック内容
デイトレ 短期 1時間足 ① 5本連続で終値がEMA20の下② EMA20が5本連続で下向き
スイング 中期 4時間足 ① 5本連続で終値がEMA20の下② EMA20が5本連続で下向き
スイング長め 長期 日足 ① 5本連続で終値がEMA20の下② EMA20が5本連続で下向き

→ この3条件を満たすと「強い下降トレンド」。


5. トレード時間軸の定義と運用目安

分類 定義 エントリー基準 時間軸の組み合わせ
デイトレ 1日以内の取引 15分足の押し目/戻り 1時間足のEMA20を基準
スイング 2日~10営業日 1時間足の押し目/戻り 4時間足のEMA20を基準
スイング長め 2週間~8週間 4時間足の押し目/戻り 日足のEMA20を基準

6. 実際の使い方(自動売買での応用)

  1. トレンドフィルターを設定する
    EA(Expert Advisor)やシステム条件に、「1時間足EMA20が上向きなら買いのみ許可」などのルールを追加。
  2. ダマシ回避フィルター
    ADX(14) ≥ 20 を加えると、「勢いのあるトレンドのみ許可」できる。
  3. 複数足確認で精度アップ
    1時間・4時間・日足のすべてで方向が一致したときにエントリーを許可すると、相場ノイズの影響を減らせる。

7. トレンド判定ロジックの自動化例(Excel or EA化)

条件式 意味
Close[t] > EMA20[t] が5本連続 上昇の安定性確認
EMA20[t] > EMA20[t-1] > … > EMA20[t-5] 傾きが上向き(下向き)であることを確認
ADX(14) ≥ 20 トレンド強度を確認
全時間軸で方向一致 ダマシ排除

この条件を満たした時点で、「買い条件成立」または「売り条件成立」として自動売買システムに組み込む。


8. まとめ

トレンド相場の判断を感覚に頼らず「数値化」することが、自動売買の安定運用の第一歩です。
EMA20×5本連続ルールは、視覚的にもプログラム的にも扱いやすく、デイトレから長期スイングまで共通化できます。

次のステップでは、この判定をExcelまたはMT4/MT5のEAコードに落とし込み、**「トレンド判定→押し目自動検出→エントリー」**までを完全自動化することが可能になります。


続編では、このEMA20トレンド判定を「自動判定するExcel関数」と「EA条件式」に変換した実装方法を紹介予定。

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